幟に託した想い ~私の周りにある紋其の一~

いつからそれを意識したのかはっきりはしないが、子供の頃から家紋はいつもあった。
「黒地」と「白地」のエントリーでも触れたがうちの家紋は「割梅鉢(わりうめばち)」である。
これは我が家の紋であると同時に(有)染色補正森本のロゴでもある。
当然墓参りに行けば墓石には我が家の紋が入っているし、祖母の着物にも入っていたし、端午の節句の兜の櫃(ひつ)にも入っていた。
気づけば工房の暖簾(のれん)にも割梅鉢はあった。

以前、WEBサイト「大宮華紋森本」内の家紋研究でも父が「逆さま編 - 我が家の家紋」でも取り上げている。

北野天満宮があるせいか京都では梅鉢の紋を見かけることが非常に多い。
全国的にも使用率の高い紋であるだけに珍しい紋ではないが、我が家の割梅鉢はその変化方法が特殊であり、見た目にも「上下逆に見える」ことから、その妙な存在感に私自身は気に入っている。

(有)染色補正森本ではその業種が染色補正業(染色工程上、又はその後の事故による損傷を元通りに直す)であるが、近年はいわゆる「着物のお手入れ」も行っている。
それは業者の方はもちろんだが消費者の方と直接やりとりをすることも多くなってきた。
そこで私は「着物お手入れ処 森本」のサイトを立ち上げることにした。
それと同時に私の案で「幟(のぼり)」を作ることにした。

当社は家紋にこだわりを持っているのでそれも示せればいいなと思った。
色々試行錯誤し様々なデザインを起こしてみたが最終的にはこのようになった。(下記画像参照)

幟


コンセプトは「シンプル」「戦国時代風」「存在感」。

上部には当社の登録商標(割梅鉢の中央に大宮華紋の文字)を大胆にあしらった。
その下に置いたのは「引き両」。
引き両は現在も謎の紋の一つである。
諸説あるが、近年の新しい説に「結界説」がある。
私はこの結界説を支持しているため、この意味をこの幟に取り入れた。
結界と言っても私のいう意味は単純に「守る」という意味で捉えている。


「お着物を守ってあげたい」という想い。
「家紋を知って貰いたい」という願い。
「家紋を守っていきたい」という意味。

このような意味を持たせた。
「着物お手入れ処」という名称もなかなか気に入っている。


【お詫び】
(有)染色補正森本の宣伝のようなブログになったことを深くお詫び申し上げます。

【オマケ】
幟用に下記のような紋風のものを作ってみた。
しかし幟に入れるとゴチャゴチャするので結局断念したが・・・
そのうち使う予定。
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ARK@遊鵺
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プロフィール

森本勇矢

Author:森本勇矢
京都市在住。41歳。
本業である染色補正の傍ら家紋研究家として活動する。
一般社団法人京都家紋協会代表。
京都家紋研究会会長。
日本家紋研究会副会長。
月刊『歴史読本』への寄稿をする他、新聞掲載・TV出演など。
著書『日本の家紋大辞典』(日本実業出版社)
家紋制作、家系調査などのお仕事お待ちしております。
ご連絡はFacebook、Twitter、Instagramなどからお願いします。

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