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2011-04-04

家紋と新紋の定義

家紋と一体なんなのか。
苗字の目印といえば一番わかりやすいのではないだろうか?
家の紋章として一族に受け継がれていくという日本独特の文化。

家紋とはあくまでも「家」の紋のこと。
複数の紋を所持している場合、その家の代表の紋を「定紋」という。
別名を表紋、本紋、正紋とも呼ぶ。
この定紋以外は「替え紋」と称する。(副紋、裏紋、別紋、控え紋などの呼び名もあり)

定紋の基本的な考え方としては苗字と同じで良いと思われる。
ただし、分家などでは全く同じ紋を仕様するとは限らない。
本家と区別する意味で、付加(外枠などを付ける)したり、変化させたりする場合がある。

家紋は受け継がれて始めて「家紋」と呼ぶに相応しいと考えられる。
明治時代以降に現れた紋章を日本家紋研究会では「新紋」と表現している。
新紋についての定義も実際はまだ完全に確立されたものではない。
この定義も非常に難しく、
「新しい意匠(デザイン)であり、それを採用した人から二代以内である」
とし、昔から使われていたデザインに技法、つまり付加や変化(割、抱きなど)などを用い、紋帖などで確認されないものを作成しても、これを新紋とは称さない。
その理由は紋帖や日本家紋研究会やその他において発見されていないだけで、過去に存在した可能性もあるからである。
明らかに現代にしか見られないモチーフを取り入れたものは確実に新紋であるといえる。
この新紋は実際に紋帖にも掲載されているので十分に注意して頂きたい。
「新紋」は「洒落紋」「図案」「遊び紋」と称することもある。
私は新紋のことを「図案」と表現することが多い。
その理由は単純にそれらの紋が継承された記録が無いものであり、紋章上絵師による創作の紋である可能性が高いからである。
紋帖は継承されてきた紋ばかりが載るものではない。
紋帖はいわば「紋のカタログ」「紋のデザイン帳」とも言い換えることの出来るものなのだ。
人気の高い意匠、重要な意匠(皇族、公家、武将、名家など)を載せるほか、デザイン性に優れる意匠も載るのである。

※特に江戸時代の頃の紋帖には現代では見られないような「図案」が多く掲載される。干支を紋章化したものや風変わりなもので言えば「鬼」という項目まであったりする。アルファベットを紋章化した「オランダ紋」というものも。
いずれ本ブログにて紹介出来ればと思う。


新紋の定義から逆に考えると、家紋の定義は
「その意匠を採用した人から二代以降継承されたものを家紋とする」
といえるかもしれない。
つまり継承しないことには家紋としないということである。

ただ、これも我々研究者間での定義である。
その家がそれを「家紋」と言えば、それは「家紋」なのだ。

近年流行始めているが、自分だけの紋というものがある。
これの多くは「個紋(こもん:個人の紋)」「私紋(わたくしもん:自分の紋)などと言ったりする。
「個紋」とは非常に面白い表現であるが、これは会話などでの際に十分な注意が必要である。
何故かと言えば、
「こもん」という音にある。
会話の中で一般的に「こもん」と言うと、「小紋」を指すことが多い。
ゆえに話しがちぐはぐになり、互いの認識が違っているものになるという可能性がある。
個紋という名称を使う方は「自分だけの紋、個紋」とまず始めに言って頂いた方がトラブルを防げるであろう。


よくある質問がある。
「家紋を勝手に変えてもいいのでしょうか?」
というものだ。

回答は「変えても良い」である。
だがしかし、よく考えて頂きたい。
その家紋はどれくらい遡れるのであろうか?
何代も前の先祖から継承されてきたものではないだろうか?
先祖がその意匠にした理由は様々あるであろう。
思いは家紋という形で現代まで継承されているのである。
それを壊してまで変える必要性があるのであれば、変えてもいいかもしれない。
その際には家族や親族と十分な話し合いをして円満にして頂きたい。
それがお家騒動になるのであれば先祖は悲しむことだろう。



家紋研究会会長であり、私の師匠である高澤等氏のブログ「家紋の真実」において「家紋とは何か」というタイトルで家紋の定義について氏は書いておられます。
是非、こちらも読んでください。
http://blog.livedoor.jp/kiseki612/archives/187668.html
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プロフィール

森本勇矢

Author:森本勇矢


京都市在住。38歳。
本業である染色補正の傍ら家紋研究家として活動する。
京都家紋研究会会長。日本家紋研究会理事。
月刊『歴史読本』への寄稿をする他、新聞掲載・TV出演など。
著書『日本の家紋大辞典』(日本実業出版社)
家紋制作、家系調査などのお仕事お待ちしております。

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